PISパートナーズ コラム

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稲盛和夫 実学を読んで

この本は、京セラ式の会計システムを述べた本ですが、マネジメントを考える上でも重要なヒントを与えてくれます。
もっとも面白かったところは、「京セラ式の会計システムは自分たちが利益を上げるには、どのような働き方をしたらいいのか、会計システムからメッセージ与えてくれる」という点です。つまり、自分が1時間動くことのコストや得られる利益にガラス張りになっている。すると自然に、無駄な動きが減ってくる。また、どのような働き方をすればいいのか、マネジャーがいちいち手取り足取り指導することもない、といった具合です。
強い組織に共通するのは、その会社の生み出した独特の「しくみ」自体に、どのように行動すれば、めざす成果が最大になるか、明確なメッセージをもっている点です。たとえば、セブン・イレブンの単品管理の仕組みは、売れ筋が欠品しないように最小のアイテムで監視し、現場のパートが発注できることに特徴があります。ここで期待されている行動は、売れ筋商品が品切れになりそうなことに気付いた人が、チャンスを逃さないために発注しなさい、というメッセージが込められています。そのメッセージが、働く人の行動を促す仕組みになっています。
さて、みなさんの組織で取り入れられている「しくみ」には、どのような行動を促すメッセージが組み込まれているでしょうか。