PISパートナーズ コラム

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コンサルティングは医者

ソリューションを提供する人をコンサルタントと称している業界が少なくありません。ソリューションにおいてコンサルタントは、何が問題で、どんな解決策がいいのか、一緒に相談できる人です。コンサルタントの語源は、もともとラテン語の「コンスル=共に横に座って」という言葉です。そこから、コンサルタント=(横に座って)相談する人、相談できる人、という言葉が派生しました。横に座ってというと、医者の診断の場面をつい想像してしまいます。一緒にレントゲンの写真を見ながら、どこがどうだと「見立て」を患者に説明している場面です。でも医者をコンサルタントとは言いません。医者とコンサルタントはどう違うのでしょうか。
 医者の場合、患者は圧倒的な素人ですが、コンサルタントの場合は、クライアントは、解決しようとしている問題について深く考えたり、試行錯誤したりしている場合があります。業務の知識そのものでは、クライアントのほうがプロであったりします。また、医者は、患者を治すところまで責任を負います。しかし、コンサルタントは、問題を整理したり、優先順位をつけたりして解決の道筋をつけるところまでです。結果について責任は負いません。負いたくても限界があります。本当に解決するかどうかは、クライアントの手にゆだねられています。
 では、共通点はどうでしょうか。両方とも、問題の原因を丁寧に診断していきます。そして解決策については、ある特定の商品に制約を受けないということです。考えてみてください。医者がある製薬メーカーに所属していてその会社の薬しか処方しないとなったらそんな医者に診てもらう人がいるでしょうか。同じようにソリューションを提供するコンサルタントも解決策をフリーに選べる状態にないと本当の意味での問題解決が出来ないことになります。もし、特定の商品に紐づいたコンサルタントがいたら、それはコンサルタントではなく、まぎれもないセールスです。